「借金を相談したい。でも、弁護士と司法書士、どちらに電話すればいいのか分からない」。手続きの名前まで決めてから連絡する必要はありません。今の返済が続けられないことや、届いている書類について話すところから始められます。
まずは、今困っていることから相談先を選びます。そのあとで、代わりに交渉してもらえる範囲、費用、依頼後の連絡を見ていきます。相談をしただけで督促が止まるわけではない点も、分けて説明します。公的窓口を探す/事務所の費用・相談受付を比べる(広告)。

気持ちがつらいときの相談先(電話・チャット)
この記事を読み切ったり、お金のメモを完成させたりする前に、気持ちを話す相談先を使ってかまいません。うまく説明できなければ「いま、つらい」からでも。
- 電話:#いのちSOS 0120-061-338(24時間365日・通話無料)
- 文字で話す:あなたのいばしょ(24時間365日・無料・匿名のチャット相談)
混み合ってつながらない場合は、もう一方の方法も使えます。今すぐ自分を傷つけそう、すでに自分を傷つけてしまった場合は、相談の返事を待たず119へ。可能なら身近な人にそばにいてもらってください。
手続きが決まっていなくても、相談先は探せる
- 裁判所から封筒が届いた・差押えの通知がある:弁護士への相談予約で、書類の名前と期限を先に伝えます。書類を整理し終わるまで待たないでください。
- 返済を続けられないが、何を頼めばよいか分からない:法テラスの情報提供や、財務局・自治体の借金相談窓口で、相談先を案内してもらえます。
- 相談や依頼の費用を用意できない:予約時にそのことも伝えます。法テラスの無料法律相談・費用立替には収入や資産などの条件があり、誰でも無料になる制度ではありません。
資料が全部そろっていなくても相談できます。裁判所の書類や期限のある通知が届いている場合は、整理が終わるのを待たず、予約時にそのことを伝えてください。
検索の一番上に出てきた事務所が、自分の状況に合うとは限りません。費用と一緒に「何を頼みたいか」も考えておくと、選びやすくなると思います。手続きの名前が分からなければ、「返済を続けられない」「書類が届いた」という困りごとのまま伝えてもよいですよ。
予約での最初の一言は、これで足ります。
「借金の返済を続けられず、相談したいです。どの手続きがよいかは、まだ分かりません。予約の方法と、相談料を教えてください」
頼める範囲を、もう少し詳しく比べる
| 状況 | 相談先の候補 |
|---|---|
| 1社の債権額が140万円を超える、自己破産・個人再生の可能性がある、住宅ローン・保証人・差押えが絡む | 弁護士への相談を優先 |
| 個別の債権額が140万円以下で、任意整理を中心に検討している | 弁護士または認定司法書士。認定の有無と業務範囲を確認 |
| どこへ相談すべきか分からない | 法テラスの情報提供、財務局・自治体の多重債務相談窓口 |
| 貸金業者との契約・取立て・苦情が中心 | 日本貸金業協会 |
| 訴状、支払督促、差押命令など裁判所の書類が届いた | 期限を確認し、早急に弁護士または業務範囲内の認定司法書士へ |
上の表は入口の目安です。借金額だけでなく、収入、財産、保証人、債権者の種類、裁判手続の有無によって適切な相談先は変わります。
弁護士と認定司法書士の違い
弁護士が対応できる範囲
弁護士は、債務額による代理権の上限がなく、任意整理の交渉だけでなく、地方裁判所で行う自己破産・個人再生でも代理人として手続きを進められます。訴訟、差押え、住宅ローン、保証人などが絡む場合も、問題をまとめて相談できます。
認定司法書士が対応できる範囲
司法書士は、裁判所へ提出する書類の作成や、その業務に関する相談を扱えます。さらに、法務大臣の認定を受けた認定司法書士は、個別の債権額が140万円以下である場合に、裁判外の和解交渉などを代理できます。
自己破産・個人再生は地方裁判所の手続きです。司法書士へ依頼する場合は、原則として本人申立ての書類作成支援となり、司法書士が地方裁判所の代理人になるわけではありません。
140万円の基準は借金総額ではない
認定司法書士の140万円という基準は、借金全体の合計額ではなく、債権者ごとの個別の債権額を基準に判断します。減額できそうな金額だけを基準にするものでもありません。
相談しただけでは督促は止まらない
受任通知が貸金業者へ届いた後の取扱い
相談しただけでは、督促は止まりません。弁護士または業務範囲内の認定司法書士と委任契約を結び、貸金業者が受任通知を受け取った後は、貸金業者から本人への直接の取立てが原則として規制されます。
「依頼した瞬間」「依頼したその日」に必ず連絡が止まるわけではありません。通知の発送時期と到着時期は、依頼先へ確認してください。根拠となる規制は貸金業法で確認できます。
依頼先には、通知の発送予定と、届くまでに電話が来た場合の対応も聞いておきましょう。
すべての債権者・手続きが止まるわけではない
貸金業法上の取立て規制は、貸金業者に対するものです。税金、個人間の借金など、すべての債権者に同じルールがそのまま適用されるわけではありません。訴訟などの法的手続、保証人への請求、担保への影響まで、すべて止まるとも限りません。
依頼後に各債権者への支払いをどう扱うかも、手続きと借入先によって異なります。自分の判断で支払いを止めたり、一部の債権者だけへ返済したりせず、担当する専門家の指示を確認してください。
相談にかかるお金と、依頼にかかるお金を分ける
事務所の相談料・依頼費用
相談料と依頼費用は、事務所や相談窓口によって異なります。初回相談を無料としている事務所もありますが、すべての弁護士・司法書士事務所が無料とは限りません。
相談料は、話を聞いてもらうためのお金です。正式に依頼した後の費用とは別です。見積もりでは、仕事を始めてもらう際の「着手金」、契約で定めた結果などに応じる「報酬金」、郵便や裁判所の手続きに使う「実費」を分けて見ます。呼び名や計算方法は事務所によって異なります。
- 相談料
- 着手金
- 報酬金・減額報酬
- 裁判所費用、郵送費などの実費
- 分割払いの可否と支払時期
契約前に見積書をもらい、月々の支払額と最終的な総額の両方を確認します。あとで見直せる形だと、比較もしやすいですね。
法テラスの無料法律相談と費用立替
法テラスの民事法律扶助では、収入・資産などの要件を満たす人を対象に、同一問題につき3回まで弁護士または司法書士との無料法律相談を利用できます。依頼費用の立替制度には別途審査があり、利用できることが保証されるわけではありません。
立替金は原則として分割で返済し、返済額や方法は法テラスが決定します。詳しくは法テラス「民事法律扶助業務」を確認してください。
こだまん「今は費用をまとめて出せない」という事情も、相談のときに伝えて大丈夫です。法テラスを利用できるか、分割払いは可能か。お金の話を遠慮して、相談そのものを諦める必要はありません。
事務所へ直接相談する場合の費用と担当範囲(広告)
法テラスや自治体の窓口のほかに、事務所へ直接相談する方法もあります。下の2事務所は広告掲載先です。金額だけで選ばず、担当してもらう仕事と追加費用をそろえて比べてください。どちらも無料相談と正式依頼後の費用は別です。
弁護士に、交渉や裁判所の手続きも相談したい場合
シン・イストワール法律事務所。弁護士は債権額による代理権の上限がなく、自己破産・個人再生の代理も扱えます。1社140万円を超える借入れや、住宅ローン・保証人・裁判所の書類がある場合は、その内容を最初に伝えます。
公式の債務整理相談ページでは、任意整理の着手金は1社58,300円(税込)、減額報酬は減額分の11%です。たとえば3社なら着手金だけで174,900円。過払金を回収した場合の報酬等は別途で、この数字が依頼費用の総額ではありません。分割・後払いの案内もありますが、回数と初回支払日は個別に確認します。
聞くこと:「○社、各○円の借入れがあります。担当範囲と税込総額、追加費用、分割払いの予定を教えてください」
相談受付へ進む(広告)
掲載先の費用を詳しく読む:シン・イストワールの解説
各社140万円以下で、任意整理の交渉を相談したい場合
アース司法書士事務所。認定司法書士の代理権の範囲に該当するかを確認します。この条件なら弁護士にも相談できます。自己破産・個人再生を司法書士へ依頼する場合は、裁判所での代理ではなく書類作成支援との違いが重要です。
公式費用表の任意整理の基本報酬は取引中1社11,000円〜(税込)。減額報酬・オプション報酬はなし、実費・交通費は別です。過払金を回収する場合は別途報酬があります。「〜」の下限額なので、自分の案件も11,000円で済むとは限りません。
全国の相談エリアを案内していますが、受任時には本人面談が必要としています。遠方なら面談方法と交通費も合わせて確認してください。アース法律事務所とは別の事務所です。
聞くこと:「各社○円の借入れは依頼できますか。任意整理の費用総額と、面談場所・方法を教えてください」
面談・相談受付へ進む(広告)
出典:シン・イストワール法律事務所「債務整理相談」ページの税込費用表、アース司法書士事務所「報酬・費用について」「相談可能エリア」。申込み用の広告リンクであり、費用表そのものへのリンクではありません。
数字が分かったら、予約のメモに足せること
「借金の相談をしたいです。借入先は分かる範囲で○社、合計○円、毎月の返済は○円です。○日までの書類が届いています。今の手取りは○円で、生活費を残すと返済を続けられません。相談予約と、持参するものを教えてください」
これは言い方の例です。裁判所の書類がない場合はその部分を省き、数字が分からないところは「まだ分かりません」と伝えてかまいません。電話に出た受付担当者の案内と、弁護士・司法書士による個別の法律相談は分けて考えてください。
無料相談のあと、契約前に比べる5項目
| 確認項目 | 聞いておきたいこと |
|---|---|
| 担当範囲 | 交渉の代理か、書類作成か。裁判になった場合も対応するか |
| 費用の総額 | 着手金・報酬・実費・税込額。追加費用が発生する条件は何か |
| 支払時期 | 分割の開始月と月額。返済や生活費と重なって払えるか |
| 連絡方法 | 自宅や職場への連絡・郵便の扱い。避けられない書類はあるか |
| 方針が変わるとき | 任意整理でまとまらない場合などに、何を提案され、費用はどう変わるか |
月々の負担、費用の総額、担当範囲の3つを並べて比べます。契約内容を理解できていなければ、説明を書面でもらって確認して構いません。ただし、裁判所等の期限が迫っていることは最初に伝え、比較中の対応も確認してください。
家族に知られたくない事情も相談できますが、すべての郵便や手続きを必ず隠せるとは限りません。「郵送なし」とだけ聞くより、「この手続きでは何が自宅に届きますか」と尋ねると、届く書類を具体的に確認できます。
公的・公益的な相談窓口
公的・公益的な窓口は、制度や相談先が分からないときの入口になります。ただし、窓口ごとに役割、対象、費用、受付時間が異なります。通常は債務整理の代理人にはならず、情報提供、状況整理、適切な専門家や機関への案内が中心です。
法テラス
法テラス・サポートダイヤルでは、オペレーターが法制度や相談先を案内します。個別の法律判断を行う法律相談とは別のサービスです。収入・資産などの要件を満たす場合は、弁護士または司法書士との無料法律相談や費用立替制度を利用できることがあります。
財務局・自治体の多重債務相談窓口
金融庁は、全国の財務局、自治体、法テラス、弁護士会、司法書士会などの多重債務相談窓口を案内しています。地域によって受付方法が異なるため、金融庁の最新一覧から確認してください。
日本貸金業協会
日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターでは、貸金業者からの借入れや返済、登録業者の確認、苦情、金融ADRなどの相談を無料で受け付けています。貸金業者からの借入れが対象で、債務整理の代理人になる窓口ではありません。生活再建支援カウンセリングも実施しています。
消費生活センター
消費生活センターでは、商品・サービスや貸金業者とのトラブルなど、消費生活に関する相談を受け付けています。相談内容に応じて、他の相談機関を案内されることもあります。局番なしの188から最寄りの窓口につながります。
相談先に聞かれたとき、手元にあると話しやすいもの
- 借入先の名称・住所
- 借入時期、現在の借金額、月々の返済額
- 滞納状況
- 手取り収入と毎月の生活費
- 預貯金、不動産、車、保険など主な資産
- 住宅ローン、担保、保証人の有無
- 給与差押えや訴訟の有無
- 裁判所や相手方から届いた書類
すべて正確にそろっていなくても、相談を先延ばしにする必要はありません。分かる範囲で一覧にし、督促状や裁判所から届いた書類はそのまま持参しましょう。提出期限が書かれた裁判所書類がある場合は、予約時に必ず伝えてください。
家族の借金について相談したい場合は家族の借金が発覚したときの確認の順番を、長期間放置している借金がある場合は借金の時効(消滅時効)の考え方もあわせて確認してください。
まずは「返済を続けられない」と伝えるところから
- 自己破産・個人再生や1社140万円超の債務は、弁護士への相談を優先する
- 司法書士へ依頼するときは、認定の有無と代理権の範囲を確認する
- 相談しただけでは督促は止まらず、貸金業者が受任通知を受け取った後に直接取立てが原則規制される
- 相談料、依頼費用、分割払いの可否は事務所ごとに確認する
- 法テラスの無料法律相談と費用立替には要件・審査がある
裁判所から書類が届いている場合は、通常の督促と同じように扱わず、記載された期限を確認して早めに専門家へ相談してください。
相談先も、借金の正確な総額も、まだ決まっていなくてかまいません。「どこへ相談すればよいか教えてほしい」と窓口へ伝えるところからでもよいと思います。分かる数字と、いま困っていることを一つずつ話せるとよいですね。
費用と依頼範囲をもう一度見比べたい方は、事務所比較と相談受付(広告)へ戻れます。費用を用意できない場合は、公的・公益的な相談窓口も選択肢です。








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